幹の根元に木くずが…これはテッポウムシのサイン?

こんにちは、Takezo Farmです。今回は、出雲市にお住まいのお客様からいただいたご相談を、樹木医が回答する形式でご紹介します。

ご相談内容

「庭のモミジの根元に、おがくずのような細かい木くずがたくさん落ちているのに気づきました。よく見ると幹の低いところに小さな穴も開いています。これは何かの虫にやられているのでしょうか?」(出雲市・40代男性)

樹木医の回答

そのご様子は、ほぼ間違いなく「テッポウムシ」による被害です。テッポウムシはカミキリムシの幼虫の通称で、成虫が樹皮の隙間などに産んだ卵から孵った幼虫が、幹の内部を1〜2年ほどかけて食べ進みながら成長します。幼虫が食べ進んだ跡には木くず状の糞(フラス)が押し出されてくるため、株元におがくずのようなものが落ちているのは典型的なサインです。

テッポウムシの被害は、モミジ、クリ、バラ、ヤナギ、エゴノキ、ドウダンツツジ、ミカンなどの柑橘類、イチジクといった、山陰地方の庭でもよく植えられている樹種で多く見られます。放置すると幹の内部がスカスカになり、枝枯れや、最悪の場合は木全体が枯れてしまうこともあるため、早めの対応が大切です。

Huhu grubs
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Huhu_grubs.jpg テッポウムシの幼虫

見分け方のポイント

木くず状のフラスが株元や幹の表面に落ちていないかをまず確認してください。あわせて、被害を受けていそうな部分の幹を軽く指で押してみて、プカプカとした弾力のない感触がないかもチェックしましょう。内部が食害されている場合、表面はしっかりしているように見えても、中がスポンジ状になっていることがあります。松江市や米子市のお客様からも、剪定に伺った際にこうした症状で初めて被害に気づくケースをよくお見受けします。

駆除の方法

穴を見つけたら、まず針金などを穴に差し込んで幼虫を刺し、直接補殺するのが確実な方法です。奥まで刺さっている場合など、針金での駆除が難しいときは、市販の穴用殺虫スプレーを穴の中に噴射し、その後ティッシュや粘着テープなどで穴をふさいでガスを閉じ込めると効果が高まります。穴が複数ある場合は、すべての穴を確認して同様に処置することが大切です。

今後の予防策

テッポウムシは、樹勢が弱った木を好んで狙う傾向があります。健全な木は傷ついた部分から樹液を出して虫を排除する力を持っていますが、弱った木はその力が落ちてしまうためです。冬場に枯れ枝や混み枝を整理する剪定を行い、適切な施肥と水やりで木を健康に保つことが、被害を未然に防ぐ一番の対策になります。予防として、酢を薄めた液を2週間に1回程度、幹や枝に散布したり、株元の土に草木灰を撒いたりする方法も効果があるとされています。

あわせて注意したいポイント

山陰地方の夏は高温と乾燥が続く年もあり、水切れで樹勢が弱った庭木は、テッポウムシだけでなくチャドクガなどの毛虫被害も受けやすくなります。日頃から株元の様子を観察し、フラスや穴などの異変に早く気づけるようにしておくと安心です。

まとめ

  • 株元のおがくず状の糞(フラス)と幹の小さな穴がテッポウムシ被害のサイン
  • モミジ・バラ・柑橘類など多くの庭木が被害対象になる
  • 針金での補殺や殺虫スプレーで駆除し、穴はしっかりふさぐ
  • 冬の剪定と適切な施肥・水やりで樹勢を保つことが最大の予防策

Takezo Farmでは、出雲市・松江市・米子市を中心に山陰地方全域で、庭木の病害虫の診断から剪定・防除まで承っております。「幹に穴が開いている」「木くずが落ちている」など気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。