こんにちは、Takezo Farmです。今回は、米子市にお住まいのお客様からいただいたご相談を、樹木医が回答する形式でご紹介します。
ご相談内容
「テレビで『クビアカツヤカミキリ』という虫がサクラを枯らしていると知りました。庭にウメの木があるのですが、山陰でも気をつけた方がいいのでしょうか?」(米子市・50代女性)
樹木医の回答
クビアカツヤカミキリは、中国大陸などが原産のカミキリムシで、日本では2018年に「特定外来生物」に指定されている、法律で移動や飼育が規制されている特に注意すべき害虫です。幼虫がサクラ、ウメ、モモ、スモモ、オウトウ(サクランボ)など、バラ科の樹木の幹の中に入り込んで内部を食い荒らし、数年かけて木を弱らせ、最終的に枯らしてしまうことがあります。
2026年8月現在、埼玉県・群馬県・東京都・大阪府・愛知県など21都府県で発生が確認されていますが、島根県・鳥取県での発生は現時点では確認されていません。ただ、この虫は苗木や庭木の移動に伴って人為的に運ばれて分布を広げてきた経緯があるため、山陰地方だからといって油断はできず、早期発見のポイントを知っておくことが大切です。

見分け方のポイント
クビアカツヤカミキリの被害を受けた木には、木くずとフンが混ざった「フラス」が幹の根元や樹皮の割れ目から出てきます。このフラスは、かりんとうのようにねじれた棒状の形をしているのが特徴で、春から秋にかけて排出されます。以前ご紹介したテッポウムシ(カミキリムシ全般の幼虫)のパウダー状の木くずとは見た目が異なるので、フラスの形をよく確認してみてください。成虫は光沢のある黒色で、名前のとおり首(前胸部)の部分だけが鮮やかな赤色をしているのが大きな特徴です。

見つけたときの対応
特定外来生物であるクビアカツヤカミキリは、生きたまま持ち出したり飼育したりすることが法律で禁止されています。成虫を見つけた場合は、その場で速やかに捕殺してください。フラスなど被害の兆候を見つけた場合は、松江市・出雲市・米子市それぞれの自治体の環境担当窓口や県の農林部門、もしくは弊社のような庭木の専門業者に相談し、正しい種類の判別と対応を依頼することをおすすめします。誤って地域内に広げてしまわないよう、慎重に対応することが重要です。
日頃からできる予防策
サクラやウメ、モモといったバラ科の庭木を新しく植える際は、購入前に苗木の幹や根元にフラスのような異物が付着していないかを確認しましょう。また、被害が確認されている地域から庭木や苗木、伐採木を持ち込む場合は特に注意が必要です。日頃から庭木の根元を観察する習慣をつけておくことで、万が一の早期発見につながります。
まとめ
- クビアカツヤカミキリは特定外来生物で、サクラ・ウメ・モモなどバラ科の木を枯らす恐れがある
- 2026年8月時点で島根県・鳥取県での発生は未確認だが、苗木の移動などで分布が広がる可能性がある
- かりんとう状のフラスと、首だけ赤い黒い成虫が見分けるポイント
- 成虫は生きたまま持ち出し禁止。見つけたらその場で駆除し、自治体や専門業者に相談する
Takezo Farmでは、松江市・出雲市・米子市を中心に山陰地方全域で、庭木の病害虫の診断から剪定・防除まで承っております。見慣れない虫やフラスを見つけて不安なときは、お気軽にご相談ください。



