こんにちは、Takezo Farmです。今回は、松江市にお住まいのお客様からいただいたご相談を、樹木医が回答する形式でご紹介します。
ご相談内容
「庭のツバキの葉が急に食べられてスカスカになり、よく見ると葉の裏に黄色っぽい毛虫がびっしりついていました。松江市内の実家でも同じ虫が発生していたそうです。触ると危ないと聞いたのですが、どう対処すればいいですか?」(松江市・60代女性)
樹木医の回答
ご相談のケースは、ほぼ間違いなく「チャドクガ」の幼虫による被害です。チャドクガはツバキ、サザンカ、チャノキなどツバキ科の樹木を好んで食害する蛾の幼虫で、山陰地方でも生垣や庭木として植えられているツバキ・サザンカで毎年相談が多い害虫です。
チャドクガは年に2回発生し、1回目は5月から6月頃、2回目がちょうど今の時期にあたる8月から9月頃です。8月上旬から中旬は幼虫がまだ若く、集団でいる時期のため、実は駆除の絶好のタイミングでもあります。放置すると9月にかけてどんどん分散し、被害範囲が広がってしまうので、見つけたら早めの対応をおすすめします。

なぜ危険なのか
チャドクガの幼虫は、体表の毒針毛に触れると強いかゆみや発疹を引き起こします。毛が非常に細かく風で飛散しやすいため、直接虫体に触れなくても、近くの物干しの洗濯物や、剪定作業中の飛散した毛が肌に付着して被害が出ることもあります。米子市や出雲市でも、剪定時にこの毒針毛でかぶれてしまったというご相談を毎年いただきます。作業の際は必ず長袖・長ズボン・手袋・マスク・メガネを着用し、肌の露出を避けてください。

駆除の方法
幼虫が若いうちは集団でまとまっていることが多いので、被害を受けている葉を見つけたら、葉を揺らさないようにそっと枝ごと剪定し、そのままビニール袋に入れて密閉してから廃棄するのが最も安全な方法です。薬剤を使う場合は、スミチオン乳剤やマラソン乳剤など毛虫用の殺虫剤を、風のない時間帯に葉の表裏へ丁寧に散布してください。決して素手で虫をつまんだり、直接叩いたりしないようにしましょう。
今後の予防策
チャドクガは風通しの悪い、枝葉が密集した樹冠を好んで産卵する傾向があります。冬期の剪定で樹冠内部の混み枝を整理し、日当たりと風通しを良くしておくことが、来シーズン以降の発生を減らす一番の予防になります。また、早期発見のために、5月と8月の時期は月に1度程度、葉の裏側を観察する習慣をつけていただくと安心です。
あわせて注意したいポイント
山陰地方の夏は高温と乾燥が続く年もあり、水切れで樹勢が弱った庭木は、チャドクガだけでなく幹に穴を開けるカミキリムシの幼虫(テッポウムシ)の被害も受けやすくなります。健全な木は樹液で虫を排除する力がありますが、弱った木はその力が落ちてしまうためです。根元に木くずのようなものが落ちていないか、あわせて確認しておくと安心です。
まとめ
- チャドクガは8月上中旬が2回目の発生時期で、駆除の好機
- 毒針毛に注意し、防護した上で被害枝を剪定・密閉処分するのが安全
- 冬の剪定で風通しを良くすることが最大の予防策
- 夏の水切れによる樹勢低下は、テッポウムシなど別の被害も招きやすい
Takezo Farmでは、松江市・出雲市・米子市を中心に山陰地方全域で、庭木の病害虫の診断から剪定・防除まで承っております。「これは何の虫?」「木が元気がない気がする」といったお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。





