「駐車場をドットコン+にしたいのですが、うちでもできますか」——出雲市や松江市のお客様から、こういうお問い合わせをいただくことが増えました。ありがたい一方で、私たちがお電話で即答できることは、実はそれほど多くありません。
舗装ができるかどうか、そして工事にいくらかかるかを決めているのは、製品そのものではなく敷地の側の条件だからです。だから私たちは、必ず一度うかがって、敷地を見せていただきます。
この記事では、その現地調査で私たちが実際に何を見て、何を測っているのかを、順を追ってお話しします。ご相談を考えている方に、「そんなところまで見るのか」と知っておいていただけると、当日の話が早く進みます。

電話口で「できます」と即答しない理由
ドットコン+は、再生PP(再生ポリプロピレン=再利用されたプラスチック)でできた格子状のパーツを敷き並べ、そこにコンクリートを打つ舗装です。鉄筋を組む必要も、型枠を建てる必要も、水勾配(雨水を流すために路面につける傾き)を出す必要もありません。雨水浸透桝や地下貯留槽といった、水を逃がすための付帯設備も要りません。
工程がここまで削ぎ落とされているので、「じゃあどこでも敷けるのでは」と思われがちです。ところが実際には、パーツを並べる前の部分——掘る深さ、地面の締まり具合、水の行き先、材料の運び込み方——で、工事の中身も金額もはっきり変わります。ここを見ずに数字を出すと、後から「思っていた話と違う」になります。
私たちが現地で見ているのは、大きく分けて次の5つです。
- 敷地の高さの関係(道路・玄関・お隣との取り合い)
- 雨水の行き先(桝や水路の位置)
- 路床(ろしょう=舗装が乗る地面)の状態
- 材料と残土の搬入・搬出経路
- いま敷いてあるものと、敷地のまわりの環境
① 高さ ── 敷地の中で、いちばん大事な数字
最初に測るのは高さです。前面道路の高さ、玄関ポーチやアプローチの高さ、お隣との境界の高さ。この3つの関係が、舗装の仕上がり面(天端=てんば)をどこに置けるかを決めます。
土間コンクリートで駐車場をつくる場合、雨を逃がすために路面を傾けなければならないので、どこかを下げるか、どこかを上げるかの調整が必ず必要になります。「玄関前をこれ以上下げると段差になる」「道路側を上げると雨が家に向かって流れる」——現場で本当によくぶつかる壁です。
ドットコン+は路面が水平のままで水を落とせるので、この調整から解放されます。とはいえ高さを測らなくていいわけではありません。既存の土間を壊して敷き直す場合、下地と舗装の厚みぶんの深さが必要になります。玄関ポーチのすぐ足元まで舗装が来るのか、少し段を残すのか。その場で図を描きながら決めていきます。
② 水の行き先 ── 桝と水路の位置を確認する
次に敷地の中を歩いて、桝(ます=地中の配管をつなぐ点検口のふた)を探します。汚水桝、雨水桝、それに散水栓。これらの位置と高さは、舗装の割り付けにそのまま効いてきます。ふたの上に舗装をかぶせてしまうと、いざ詰まったときに開けられなくなるからです。

ドットコン+の場合、雨は目地からその場で下へ抜けていきます。だから雨水を集めて流すための桝や側溝を新設しなくてよいケースが多いのですが、既存の桝は当然そのまま生きています。どのふたを残し、どこで舗装を切るかを、この時点で決めておきます。
あわせて、敷地の外——道路側溝や水路の状態も見ます。山陰は雨も雪も多い土地で、出雲市や松江市には宍道湖・中海に向かう水路が細かく走っています。大雨のときに側溝が満水になる場所では、そもそも「敷地の雨を側溝に出す」という前提が成り立ちません。自分の敷地で雨を受け止められるかどうかは、地域事情としてかなり大きな話です。
③ 路床 ── 舗装の寿命を決めるのは、地面の下
意外に思われるかもしれませんが、舗装が長持ちするかどうかを決めているのは、表面の材料よりもその下の地面です。ここが弱いと、何を敷いても沈みます。
そこで現地では、地面を少し掘らせていただいたり、土の様子や水はけを見たりします。埋め戻して間もない造成地なのか、長年締まった地面なのか。雨あがりに水がいつまでも引かない場所はないか。田んぼを埋めた土地かどうかも、この地域では確認しておきたいところです。

ドットコン+は100kN——ざっと10トン分の大型車の荷重に対応し、厚さ100mmで150mm相当の支持性能が実証されている舗装です。宅配のトラックが毎日出入りする程度なら、まず心配ありません。ただしそれは、下の地面がきちんと締まっていることが前提です。柔らかい地盤なら、砕石を厚めに入れて転圧(てんあつ=機械で締め固めること)する工程が増えます。ここは正直にお伝えします。
④ 搬入経路 ── 実は、ここでつまずくことが多い
ドットコン+は、重機や大規模な掘削を必要としない工法です。狭い場所でも段階的に進められるのは大きな利点で、住宅の外構ではとくに効いてきます。
それでも、パーツと生コンクリート、そして解体で出た残土やコンクリートガラは、どこかを通って出入りしなければなりません。私たちが見るのはこのあたりです。
- 前面道路の幅と、生コン車が停められる場所
- 門柱・カーポートの柱・植栽など、動線をふさぐもの
- 旗竿地(はたざおち=細い通路の奥に敷地がある形)の通路幅
- 中庭や建物の裏側など、一輪車で運ぶしかない場所

搬入がしづらい現場は、そのぶん手間の時間が増えます。逆に言えば、「敷地の広さ」より「そこまでの経路」のほうが工事の段取りを左右する、ということです。お見積りの金額差の理由がここにあることも、けっこうあります。
⑤ いま敷いてあるものと、敷地のまわり
既存が土間コンクリートなら、解体して撤去する必要があります。厚みが何cmあるか、中に鉄筋やワイヤーメッシュが入っているか。これで解体の手間も、処分にかかる費用も変わります。砂利敷きの駐車場なら、砂利をすき取って路床を整えるところから始まります。
敷地のまわりも見ます。とくに気にしているのが落葉樹です。ドットコン+は目地から水を落とす構造なので、落ち葉や土砂が目地に溜まりつづける場所では、掃除の手間が増えます。専用のバキュームでのメンテナンスは可能ですが、木の位置によっては「この一角だけは別の仕上げにしましょう」とご提案することもあります。
日当たりや、お隣の敷地からの雨の流れ込みも同じです。良いことばかりを並べるより、あらかじめ弱点をお伝えしておくほうが、あとあとお互いに気持ちよく使えます。
現地調査で、こちらからお聞きしていること
測るだけが調査ではありません。同じくらい大事なのが、暮らし方をうかがうことです。
- 車は何台、何を停めますか(軽自動車と1BOXでは必要な幅が違います)
- 来客用に停めるスペースは要りますか
- 自転車やバイクはどこに置きますか
- 洗車はしますか、水は使いますか
- 将来、お子さんの車が増える可能性はありますか
- 雨の日に、どこで乗り降りしていますか
最後の質問は、私たちがいちばん重視しているものです。雨の日にどこに水が溜まり、どこを避けて歩いているか。そこにこそ、その敷地の本当の問題が出ます。図面ではなく、生活の動線から舗装の範囲を決めていくほうが、結果的に満足度が高くなります。

まとめ|現地調査は、答え合わせの場です
ここまで挙げてきたことは、どれもカタログには載っていません。高さも、桝の位置も、地面の締まり具合も、その敷地にしかない条件だからです。だからこそ、現地を見ないまま出した数字には意味がありません。
Takezo Farmは、ドットコン+の正規パートナー施工店です。製品のご説明から現地調査、お見積り、施工まで一貫して対応しています。出雲市・松江市・米子市を中心に、まずは敷地を見せていただくところから始めさせてください。
「うちの駐車場でもできますか」という段階のご相談で構いません。巻き尺とレベル(高さを測る機械)を持って、うかがいます。雨の日の面倒がひとつ減るだけで、毎日の暮らしはずいぶん変わります。

出典・参考
- 本記事に掲載した写真・イラストは、Dotcon+公式サイト「Dotcon+(ドットコン+)とは」(https://dotcon.com/concept-dotcon-plus/)より引用しています。著作権は同サイトの権利者に帰属します。
- 製品仕様および性能値(100kN、厚さ100mm、150mm相当の支持性能、鉄筋・型枠・水勾配・雨水浸透桝・地下貯留槽が不要であること、再生PP、専用バキュームによるメンテナンス、重機や大規模な掘削を必要としないこと 等)は、同サイトの公表値に基づきます。
- 仕様・価格は変更される場合があります。最新の情報はDotcon+公式サイトをご確認ください。
- 現地調査の着眼点、敷地条件による工事内容の変化、メンテナンスに関する記述は、正規パートナー施工店であるTakezo Farmの施工上の見解を含みます。実際の可否・工法・費用は、敷地ごとの現地調査によって判断します。
- 補助金や助成制度は自治体・年度によって内容が異なり、対象になる場合があります。詳細は各自治体の窓口へお問い合わせください。






