先日、「庭の雑草をなんとかしたい。どんな対策があるの?」というご相談をいただきました。とてもよくあるご相談です。
そのとき、私たちが最初にお聞きしたのは「草を抑えたあと、その場所で何をしたいですか?」ということでした。
雑草対策は、草が生えなくなったら終わりではありません。コンクリートにするのか、防草シートにするのか、人工芝にするのか。選んだ方法によって、その上でできることがまったく変わるからです。この記事では、雑草対策の方法を「その上で何ができるか」で比べてみます。
雑草対策は「抑え方」より「そのあとの使い方」で選ぶ
たとえば、草を抑えるためにコンクリートを打ったとします。草はほとんど生えなくなります。では、そのコンクリートの上で何ができるでしょうか。車を置く、自転車を置く、物干しをする。とても便利です。でも、子どもが裸足で走り回ったり、野菜を育てたりするには向きません。
防草シートに砂利を敷いた場合も、人工芝を敷いた場合も同じです。どれも草は抑えられますが、その上で犬を走らせたいのか、家族でバーベキューをしたいのか、趣味の時間を過ごしたいのか、家庭菜園をしたいのかによって、ふさわしい方法は変わります。
「とにかく草をなくしたい」と工事をして、あとから「こう使いたかったのに」と気づくのは、いちばんもったいないパターンです。
雑草対策7つの方法と、その上でできること
| 方法 | 草を抑える力 | その上でできること | 向かないこと・注意点 |
|---|---|---|---|
| 土間コンクリート | とても強い | 駐車場、自転車置き場、物干し、作業スペース | 夏の照り返しが強い。水たまりができないよう勾配が大切。あとから植栽に戻すのは大変 |
| 透水性コンクリート | とても強い | コンクリートと同じように車も乗れる。雨が地面にしみこむので水たまりができにくい | ふつうのコンクリートより材料を選ぶ。施工できる業者が限られる |
| 防草シート+砂利 | 強い(シートの質で大きく変わる) | 通路、家の裏、エアコン室外機まわり。歩くと音がするので防犯にも | 素足やボール遊びには不向き。落ち葉の掃除がしにくい。安いシートは数年で破れる |
| 人工芝 | 強い(下に防草シートを敷く前提) | 子どもやペットが遊ぶ場所、見た目の緑。手入れがほぼいらない | 夏は表面が熱くなる。火の粉で溶けるのでバーベキューのコンロまわりには不向き |
| 天然芝 | ふつう(芝が育てば草は入りにくい) | 裸足で走る、寝ころぶ、ボール遊び。夏も人工芝ほど熱くならない | 芝刈り・水やり・雑草取りの手間がかかる。日当たりが必要 |
| ウッドデッキ・タイルテラス | 強い(下に防草対策をすれば) | バーベキュー、くつろぎ、洗濯物干し、子どもの遊び場。「庭のもうひとつの部屋」になる | 広い面積を全部これにすると費用が大きくなる |
| 菜園スペース(区切った畑) | 弱い(畑の部分は草が生える) | 家庭菜園、花づくり。土にふれる趣味の時間 | まわりを防草シートや砂利で区切り、手入れする範囲を小さくするのがコツ |
このほか、除草剤をまく・草刈りをする方法もあります。工事のような最初の費用はかかりませんが、草はまた生えてくるので、毎年手間や費用がくり返しかかります。広い土地なら、ラジコン草刈機で手間を減らす方法もあります。
「やりたいこと」別のおすすめ
足腰にやさしく、汚れにくい。人工芝なら、おしっこが流れるように水はけのよい下地をつくることが大切です。夏の暑い時間は日陰も用意しましょう。
火を使う場所はタイルやコンクリート、子どもが走る場所は芝生、と分けるのがおすすめ。人工芝の上で火を使うのは避けましょう。
重いものを置いても沈まず、汚れても洗い流せます。水たまりが気になる場所なら透水性コンクリートが向いています。
畑にする部分だけ土を残し、通路や周囲は砂利やシートで草を抑えます。手入れが必要な範囲を小さくするのがポイントです。
使う予定のない場所は、これがいちばん手間がかかりません。シートは安いものほど早く傷むので、ここはお金をかける価値があります。
あとからデッキやテラスを置きたくなっても、比較的かんたんにやり直せます。コンクリートは一度打つと戻しにくいので、急いで決めないことです。
ひとつの庭に、ひとつの方法でなくていい
実際のご相談では、庭をいくつかの場所に分けて、場所ごとに方法を変えることがほとんどです。
- 家族が集まる場所は、デッキやテラスと芝生
- 車や物を置く場所は、コンクリート
- 家の裏や通路は、防草シートと砂利
- 土にふれたい場所は、小さく区切った菜園
こうすると、草の手入れが必要な場所はぐっと減り、それぞれの場所が「使える場所」になります。雑草と水はけに悩んでいた庭を、家族でサッカーができる庭に変えた事例は「雑草と水はけを解決してサッカーが出来る庭」で紹介しています。
山陰の庭で気をつけたいこと
- 水はけ:出雲・松江・米子は、雨のあと水が引きにくい土地も多くあります。草を抑える前に、水の逃げ道を考えておかないと、シートの上やコンクリートの上に水たまりができます。水たまりと舗装の関係は「透水舗装の種類の違い」でくわしく解説しています。
- 夏の暑さ:コンクリートや人工芝は、真夏は表面がかなり熱くなります。子どもやペットが使う場所は、日陰や植栽との組み合わせを考えましょう。
- 冬の雪:雪かきをする場所は、砂利よりもコンクリートやタイルのほうが扱いやすくなります。
まずは「どう使いたいか」をお聞かせください
雑草対策のご相談では、私たちは工事の方法からではなく、その場所でどんな時間を過ごしたいかからお話をうかがいます。出雲市下横町の体験展示場「栞の庭」では、いろいろな外構や庭のつくりを実際に見て、歩いて確かめることができます(予約不要・24時間見学できます)。






