松江でつくる、雨の日も気持ちが軽くなるカーポートのある暮らし

松江で、雨の日の車まわりに小さな不便を感じていませんか

夏の暑さがようやくやわらぎ、朝夕に秋の気配を感じる季節になりました。これから松江では、しとしとと降り続く秋の長雨の日が増えていきます。傘を持つ手がふさがったまま、荷物を抱えて車と玄関を何度も往復する。あの数メートルが、雨の日にはずいぶん遠く感じられるものです。

買い物から帰って、後部座席の荷物を降ろすあいだに肩がしっとり濡れてしまう。孫を迎えに行った帰り、チャイルドシートから抱き上げるあいだ、傘をどこに置けばいいのか困ってしまう。朝、出かけようとしたら、フロントガラスが夜露で白く曇っていて、拭き取るところから一日が始まる。どれも大きな困りごとではないけれど、毎日のことだからこそ、少しずつ気持ちを重たくしていきます。

そんなときに暮らしを支えてくれるのが、車の上に架けるカーポートです。ただ「車を雨から守るもの」と思われがちですが、実際に使い始めた方が喜ばれるのは、車そのものよりも「そこで動く人が楽になった」という点であることが多いのです。今回は松江での暮らしに寄り添いながら、カーポートを考えるときに大切にしたい視点をお伝えします。

松江でカーポートを考えるときに大切にしたい視点

まず考えたいのは、車ではなく人の動き

カーポートを検討されるとき、多くの方はまず「何台分の屋根が必要か」から考え始めます。もちろん台数は大切な条件ですが、その前にもうひとつ、思い浮かべていただきたいことがあります。それは、車を降りてから玄関までの、ご自身の歩く道すじです。

運転席のドアを開けて、後部座席から荷物を出して、玄関のかぎを開ける。この一連の動きのどこで雨に当たるのかを思い返すと、屋根を架けるべき場所がはっきりしてきます。車の上だけに屋根があっても、そこから玄関までの数歩が雨ざらしのままでは、傘を出さずにはいられません。逆に、玄関側に少し寄せて屋根を架けるだけで、傘を差さずに家に入れるようになることもあります。

屋根の広さは「車の大きさ+人の動き」で決める

もうひとつ気をつけたいのが、屋根の広さです。車がちょうど収まる寸法で考えてしまうと、ドアを開けたときに体が屋根の外に出てしまうことがあります。特に近ごろの背の高い車は、乗り降りの際に一歩下がる動きが加わりますから、その分の余裕が必要です。

将来のことを思えば、車の脇にゆとりを持たせておく意味はさらに大きくなります。足元がおぼつかなくなったときや、どなたかの手を借りて乗り降りするときには、ドアのそばに人がもう一人立てる幅があると安心です。今の暮らしだけでなく、十年先の暮らしまで想像しながら広さを決めていただくと、後悔の少ない計画になります。

車以外のものにも、屋根の下は役立つ

カーポートの下は、車だけの場所ではありません。自転車、ベビーカー、家庭菜園の道具、タイヤやアウトドア用品。これまで軒下や庭先に置いていたものが、屋根の下に収まるだけで、外まわりの景色がすっきりと整います。

また、急な雨のときに洗濯物を一時的に避難させる場所としても重宝します。山陰では「弁当を忘れても傘を忘れるな」と言われるほど、天気が変わりやすいものです。屋根のあるひと続きの空間があると、その気まぐれな空模様に振り回されにくくなります。

柱の位置と屋根材で、日々の使い心地が変わる

屋根を支える柱をどちら側に立てるかで、車の停めやすさは大きく変わります。道路からの入り方、隣家との境、玄関の位置。これらを見ながら柱の位置を決めていくと、毎日の切り返しが一度少なくなる、といった違いが生まれます。

屋根材にもいくつかの種類があります。やわらかな光を通すもの、日ざしをしっかり遮るもの、雪の重みに備えて丈夫に組まれたもの。松江のように冬に雪が積もる地域では、強度に配慮した仕様を選んでおくと、冬のあいだの心配ごとが減ります。あわせて、雨水がどこへ流れていくのかも忘れずに確認したいところです。屋根から落ちた雨が敷地の中でたまってしまわないよう、排水まで含めて計画することが大切です。

Takezo Farmのカーポート施工事例から

Takezo Farmでは創業から40年、3,000件を超える外構工事に携わってきました。ここでは、暮らしの動きに合わせて考えたカーポートの事例をご紹介します。

事例1|玄関のすぐ横に構えた、濡れずに歩けるカーポート

玄関のすぐ横に設けた白いカーポートと、植栽やポストを配したアプローチの施工例

玄関のすぐ横に、明るい白のカーポートを構えた事例です。車を降りてから玄関ポーチまでがほんの数歩で済むよう、屋根の位置とアプローチの向きをそろえています。足元は歩きやすい平らな仕上げとし、車いすやベビーカーでも進みやすい形にしました。

住まいの外壁になじむ色を選んだことで、屋根が主張しすぎず、玄関まわり全体が落ち着いた印象にまとまっています。門柱とポストの位置も、車を停めたまま郵便物を受け取れるところに寄せました。植えたシンボルツリーが育つにつれ、駐車スペースにもやわらかな緑が添えられていきます。

事例2|自転車の居場所も一緒に整えた、小さな屋根

自転車を置いた小屋根付きスペースと木調の目隠しフェンスがある玄関まわりの施工例

こちらは、玄関脇の限られた場所を活かして、自転車の置き場に屋根を架けた事例です。それまで雨ざらしだった自転車が屋根の下に収まったことで、さびの心配が減り、外まわりの印象もすっきりと整いました。

背面には木調の目隠しフェンスを立てています。道路側からの視線をやわらげながら、自転車や物が直接見えないようにする役目も兼ねています。玄関から駐車スペースまでは、白い平らな通路でつなぎました。雨の日でも土や砂利で足元が汚れにくく、荷物を持って歩くときにも安心です。

事例3|玄関前まで届く大きな屋根と、風をやわらげるパネル

玄関前まで届く大きなカーポートと、風よけの半透明パネルを備えた駐車スペースの施工例

田畑を望む見晴らしのよい敷地に、玄関ポーチの前までひと続きに届く大きな屋根を架けた事例です。車を降りたところから玄関のドアまで、雨に当たらずに歩けます。車が二台並んでも乗り降りに困らない幅を確保し、柱は外周に寄せて中央を広く使えるようにしました。

見晴らしのよい土地は、その分だけ風が抜けていく場所でもあります。そこで、風が吹き込みやすい側にだけ半透明のパネルを立て、反対側は開けたままとしました。全体を囲わずに一面だけを守ることで、横なぐりの雨をやわらげながら、景色の抜けと明るさは残しています。Takezo Farmは島根県景観賞をいただいた経験もあり、住まいと街並みの両方になじむ姿を大切にしながら、こうした計画を進めています。

松江の気候と暮らしに合わせたカーポートの考え方

松江は宍道湖と中海に挟まれた、水の豊かなまちです。そのぶん湿気が多く、曇りや雨の日が一年を通して多い土地でもあります。冬になれば雪の日もあり、朝、車の雪を落とすところから一日が始まる、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。屋根が一枚あるだけで、その手間がずいぶん軽くなります。

湖から吹いてくる風も、この地域ならではの条件です。風の通り道にあたる敷地では、雨が横から吹き込みやすくなります。そうした場所では、屋根だけでなく側面のパネルを部分的に添えることで、風雨のしのぎやすさが変わります。ただし、すべてを囲ってしまうと圧迫感が出たり、風の抜け道がなくなったりすることもありますから、その土地の風の向きを見ながら、どこを閉じてどこを開けておくかを考えていきます。

また、山陰では一世帯で複数台の車をお持ちのご家庭が少なくありません。ご夫婦それぞれの車に、ときには帰省されたお子さんの車も加わります。日常は二台、来客時は三台といったように、使い方に幅を持たせておくと、暮らしの変化にも対応しやすくなります。

松江・出雲・米子と、山陰の中でも土地の条件はさまざまです。海に近いか、山あいか、雪の積もり方はどうか。同じ製品を選んでも、置く場所によって最適な形は変わります。だからこそ、現地をよく見て、そこに暮らす方の日々の動きを伺いながら計画することを大切にしています。

まとめ〜松江で、車まわりから暮らしを整える

カーポートは、車を守る設備であると同時に、そこで動く人の毎日を支えるものです。計画するときは、車を降りてから玄関までの歩く道すじがどうなっているか、ドアを開けて乗り降りするときに屋根の下へ体がきちんと収まる広さがあるかを、まず思い浮かべてみてください。

あわせて、自転車や庭道具など車以外に置きたいものはないか、柱の位置や屋根材がその敷地の風や雪に合っているか、そして十年先の暮らしを思ったときにゆとりが足りているか。この五つを順に確かめていくと、ご自宅に必要な形が少しずつ見えてきます。

雨の日に濡れずに玄関へ入れる。それだけのことのようでいて、毎日繰り返されるからこそ、暮らしの心地よさは静かに変わっていきます。

Takezo Farmは、松江をはじめとする山陰の地で40年にわたり、3,000件を超える外構づくりに携わってきました。まずは今お使いの駐車スペースを眺めて、どこで足を止め、どこで雨に当たっているかを思い返すところから始めてみてください。そのお気づきをそのままお聞かせいただければ、その土地とお住まいに合った形を一緒に考えてまいります。庭や外構のことで気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。