米子でつくる、テラスのある暮らし。心地よい過ごし方の工夫

米子で、庭に出る時間が少なくなっていませんか

夏の朝、まだ日ざしがやわらかいうちに、庭に出て風にあたる。夕暮れどきに、冷たいお茶を片手に少しだけ外の空気を吸う。そんなひとときに憧れながらも、いざ庭に出ようとすると、足元が土や砂利で歩きにくかったり、椅子を置く平らな場所がなかったりして、結局そのまま家の中で過ごしてしまう。米子でお暮らしの皆さまから、そうしたお話をうかがうことがよくあります。

庭があるのに、庭で過ごす時間が思うように増えない。その理由は、庭が狭いからでも、特別な設備が足りないからでもないことがほとんどです。多くの場合、家の中と庭とのあいだに、ほんの少しの段差や隔たりが残っているだけなのです。今日は、そのあいだをやさしくつなぐ「テラス」について、米子での庭づくりの経験も交えながら、ゆっくりとご紹介します。

米子のテラスづくりで知っておきたい視点

テラスと聞くと、床を張るだけの簡単な工事のように思われるかもしれません。けれども、暮らしになじむテラスにするには、いくつか思い描いておきたいことがあります。

そこで何をして過ごしたいかを思い描く

まず考えていただきたいのは、そのテラスで「どんな時間を過ごしたいか」です。朝の洗濯物を干す場所として使いたいのか、休日に椅子とテーブルを出してお茶を楽しみたいのか、お孫さんが遊べる場所にしたいのか。用途によって、必要な広さも、日当たりの向きも、床の仕上げも変わってきます。漠然と「広いほうがよい」と考えるより、過ごす場面を一つ思い浮かべるほうが、ちょうどよい形が見つかります。

室内との段差をできるだけ小さくする

テラスの心地よさを大きく左右するのが、室内の床とテラスの高さの関係です。段差が大きいと、サンダルを履いて一段降りるという動作が、思いのほか億劫に感じられます。反対に、室内の床とほとんど同じ高さで出られるようにすると、庭がリビングの続きのように感じられ、自然と外に出る回数が増えていきます。年齢を重ねてからの暮らしを考えても、段差の少なさは安心につながります。

日ざしと雨を、どう受け止めるか

米子の夏の日ざしは、想像以上に強く照りつけます。何も覆いのないテラスは、日中は熱を持ち、使える時間が限られてしまいます。屋根やオーニングを設けたり、樹木の木陰を生かしたりすることで、過ごせる時間はぐんと長くなります。屋根があれば、急な雨のときも洗濯物が濡れる心配が減り、日々の暮らしがひとつ楽になります。

床の素材は、素足と手入れの両面から

床の素材選びも、暮らし心地に直結します。タイルは水はけがよく掃除がしやすい一方、夏の直射日光では表面が熱くなります。木調の素材はやわらかな印象で足あたりも穏やかですが、日ざしや雨のあたり方によって表情が変わっていきます。素足で立ちたいか、椅子を置いて使いたいか、掃除にどれだけ手をかけられるか。ご自身の暮らし方に照らして選ぶことが、長く付き合える設えにつながります。

広さは「置きたいもの」から逆に考える

広さで迷われる方も多いのですが、面積の数字から考えるより、そこに置きたいものから逆に思い描くほうが確かです。二人掛けの椅子とテーブルを置いて、そのまわりを無理なく歩けるだけの余裕があるか。物干し竿の下に洗濯かごを置いても通り道が残るか。実際に庭に出て、その大きさを歩幅で測ってみると、必要な広さが体の感覚としてつかめます。広く取りすぎると持て余し、狭すぎると窮屈になります。使う場面に見合った寸法こそが、いちばん心地よい広さです。

庭とのつながり方まで含めて考える

テラスは、家と庭の境目にあたる場所です。テラスの先が土のままだと、雨あがりに泥がはねて足元が汚れやすくなりますし、草の手入れも負担になりがちです。テラスから庭へ数歩ぶんの飛石を置く、あるいは芝や下草を添えるといった、ほんのわずかな設えを添えるだけで、庭の奥まで足を運びたくなります。テラス単体ではなく、そこから続く景色まで一緒に思い描くことが、庭全体を生かすことにつながります。

リビングの掃き出し窓とつながる木調デッキテラスの施工例

米子でのテラス施工事例と、40年の歩み

私たちタケゾーファームは、創業から40年にわたり、米子・松江・出雲エリアを中心に、外構・エクステリアと庭づくりに携わってきました。これまでに手がけた施工実績は3,000件を超え、敷地の形もご家族の暮らし方もさまざまなお住まいに、一軒ずつ向き合ってきました。

事例1|リビングの続きとして使えるテラス

「庭には出たいけれど、いつも面倒で足が向かない」というお住まいでは、リビングの掃き出し窓とほぼ同じ高さでテラスを設けました。サンダルに履き替える手間はあっても、一段降りる感覚がなくなったことで、朝の洗濯や夕方のひと休みに自然と庭へ出るようになったとうかがっています。

事例2|屋根を添えて、雨の日も使える場所に

「洗濯物を干す場所が心もとない」というお宅では、テラスの上部に屋根を設けました。夏の強い日ざしをやわらげ、急な雨でも慌てずに済むようになり、天気に振り回されにくい暮らしになったとお声をいただいています。日ざしをやわらげたことで、夏の夕暮れに椅子を出して過ごす時間も生まれたそうです。

事例3|植栽と組み合わせ、木陰のあるテラスに

「日ざしは遮りたいけれど、屋根で覆いきるのは避けたい」というお住まいでは、テラスのそばに落葉樹を植えました。夏は葉が茂って心地よい木陰をつくり、冬は葉を落として日だまりを届けてくれます。季節のうつろいが足元の影となって現れ、眺めているだけで心が和む一角になったと喜んでいただいています。

こうした事例に共通しているのは、「家の中と庭を、なめらかにつなぐ」という考え方です。大がかりに造り込まなくても、段差をなくす、日ざしをやわらげる、足元を平らに整える。そのひとつずつが、庭に出るまでのわずかな面倒を取り除いてくれます。

こうした一つひとつの積み重ねが評価され、私たちは島根県景観賞を受賞するご縁にも恵まれました。地域の景観に調和する庭づくりを大切にしてきた歩みを、こうした形で認めていただけたことは、大きな励みになっています。

日ざしをやわらげる屋根とテーブルを設えたテラスの施工例

米子の気候風土と、テラスの相性

米子をはじめとする山陰の地は、四季のうつろいがはっきりとしていて、天候が暮らしに深く関わる土地柄です。夏は湿度が高く蒸し暑い日が続き、冬には日本海からの季節風が吹きつけ、雪の積もる日もあります。弓ヶ浜のほうから吹き抜ける風は、夏には涼をもたらしてくれる一方、冬には冷たく身にこたえます。

だからこそ、米子でのテラスづくりでは、季節ごとの過ごし方を見込んでおくことが大切になります。夏は日ざしをやわらげ、風の通り道を残しておく。冬は北西からの風があたる向きを避け、日だまりのできる場所を選ぶ。そうした土地なりの読み方をしておくと、一年を通して使える場所になります。

米子は大山を望む土地でもあり、季節によって空の表情がよく変わります。晴れた日に山並みが見える方角へ椅子を向けておくだけでも、テラスで過ごす時間の楽しみは増えていきます。どちらを向いて座るか。そんなささやかなことが、実は日々の心地よさを左右します。

また、雪の積もる冬を思えば、床の水はけや、雪をどこに寄せるかまで考えておくと安心です。雨の多い季節に足元がぬかるまないよう、勾配や排水の取り方にも気を配ります。見た目の美しさだけでなく、この土地の風や湿り、雪までを見込んで造ること。長く米子で施工を重ねてきた私たちが、とりわけ丁寧に見ているところです。

植栽に囲まれた木製パーゴラとタイル敷きのテラスの施工例

まとめ〜米子でテラスのある暮らしを始める

テラスは、庭を大きく造り替えなくても、暮らしの景色を変えてくれる設えです。そこで過ごしたい時間を思い描くこと、室内との段差を小さくすること、そして日ざしや雨、風といった米子の気候に寄り添うこと。この三つを心に留めておくだけで、テラスは日々の暮らしに自然と溶け込んでいきます。

一度にすべてを整える必要はありません。まずは、朝の光の入り方や、夕方に風がどちらから吹くかを、庭に立って感じてみてください。その小さな気づきが、心地よいテラスの場所を教えてくれます。

「まだ漠然としていて、うまく言葉にできない」という段階でも、まったく問題ございません。私たちタケゾーファームは、40年の経験と3,000件を超える施工の積み重ねをもとに、皆さまお一人おひとりの暮らしに寄り添ったご提案を大切にしています。米子でテラスのある暮らしを思い描かれたときには、どうぞお気軽にご相談ください。