庭木を「整理」する前に知っておきたいこと
長年放っておいた庭が茂りすぎて、そろそろ手を入れたい。でも、もともとのデザインは壊したくない——そんな時に知っておきたい、庭木の「整理の考え方」をご紹介します。
日本庭園は、庭石が骨組み、庭木が肉付けというイメージで作られています。人の体で言えば、庭石が骨格で、庭木がその上につく筋肉や体つきのようなもの。だからこそ、庭木の一本一本には「ここに植えられている理由(役割)」があります。
逆に言えば、その役割を果たせていない木は、思い切って撤去してよい対象ということになります。
具体的には、次のような木が「整理してよい木」にあたります。
- 鳥が種を運んできて、勝手に生えてしまった木(誰かが意図して植えたものではない)
- 手前と奥で重なって生えている木(どちらか一本で十分な状態)
- 隣同士でくっつきすぎている木
また、庭のアクセントとなる「景石(鑑賞用の石)」の眺めを遮ってしまっている低木も、撤去するか、思い切って強めに剪定するのがおすすめです。
最後に一つ、大切なポイントです。日本庭園は本来、「上座」と呼ばれる、庭を眺めるための特等席の一点から見て、美しく見えるように設計されています。木を整理する・しないの判断も、庭全体を歩き回って決めるのではなく、まずはその一点に立って全体を見渡しながら考えるのが基本です。
