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こんにちは!なっちゃんです
4/10に本屋大賞が発表されましたね~!
本屋大賞は「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本本屋大賞」の略で、全国の現場で働く店員さんがこの本が面白かった!売りたい!読んで欲しい!で選ばれるものです。
直木賞や芥川賞とは選考基準が違い、より読む側の身近な声から選出されます。
そして、今回の本屋大賞は「成瀬は天下を取りに行く」でした。
本が出た当初から面白い面白い、と聞いていたので私も現在読んでいる途中です。また読み終わったらここでもお話できたらと思います♪
また、以前の本屋大賞であり、私もこのブログでご紹介した「汝、星のごとく」の続編「星を編む」もノミネートされおりました。
こちらは書店に並んだ時にすぐに買って読みました。「汝、星のごとく」では語られなかったお話や、暁美のその後のお話が書かれていてとてもよかったです。
「星を編む」もまたご紹介できたらと思います。
さてさて、今回ご紹介する本の話題に移りましょう~!
今回はこちら!
残り者/朝井まかて 著
(今回も表紙はありません~!ごめんなさい!検索してみてください)
あらすじ
時は幕末、徳川家に江戸城の明け渡しが命じられる。官軍の襲来を恐れ、女中たちが我先にと脱出を試みるなか、大奥にとどまった「残り者」がいた。彼女らはなにを目論んでいるのか。それぞれ胸のうちを明かした五人がが起こした思いがけない行動とは――激動の時代を生きぬいた女たちの物語。
友人にこういうの好きそう、と勧められて読んだのですが、まぁ~~!とても面白かったです!!
大奥での最後の日に焦点を当てた今回のお話は、残された女たちの葛藤、そして今後自分たちは、徳川家はどうなってしまうのかという不安や、それぞれが大奥で請け負っていた仕事への矜持など、まるで登場人物の一人になったかのような臨場感がありました。
私たちは江戸末期のお話など過去の事であり、今に至るまでの歴史を知っています。ですが当時の人にしてみたら、いつ江戸が火の海になるかも分からない、江戸城が取り囲まれてしまうかも、という不安があったかとおもいます。そんな心理描写を時代背景と合わせて分かりやすく読めたのでとても面白かったです。
登場人物の5人の女性たちもなかなかに個性豊か。立場や年齢も境遇も違う中、その五人だけがなぜか江戸城を退去せず残ったのか。本人たちにはそれぞれ目的があったりなかったり。でもそれは建前で、なぜ自分たちが江戸城に残ってしまったのか本当の理由が本人たちにも分かっていませんでした。ですが、最後の夜を通して、そして翌日の官軍引き渡しをその目にして、なぜ自分がここに残ったのかを理解します。
お互い大奥で働いていた時は顔も合わせたことがなく喋ったこともない。でも、たった一夜を共に乗り越えた5人の女が、その後の人生でも関わり合いながら生きているラストにとてもっほっこりしました。
ではでは!なっちゃんでした~。