☆☆ 木全体の様子を観る ☆☆
樹木全体の形を観察してみましょう。上の枝から枯れている、全体の葉が元気ない、北西方向が枯れている、下枝に葉が少ないなど、ある程度異常部分のあらわれ方によって、どこに原因があるのかが特定しやすいものです。風などの環境が問題なのか!土の環境が悪いのか!管理に問題があるのか!季節的な現象なのか!そういった検討をつけることができれば、いざ原因追究をするときにとても効率的ですよね。そもそも、樹木は人間と同じであらゆる生命維持活動をしています。根から水を吸い上げ、葉で光合成をおこない糖分を生成し、それをもとに成長します。根からは酸素を吸って呼吸していますし、雑菌から身を守るために細胞から様々な物質を放出したりもしています。土からは16種類もの養分を吸い上げ、そのすべてを使って生命を維持しています。その生命維持活動のどれか一つが機能しないと異常が現れてくるというわけでですね。どの生命維持活動に問題があるかは、現れた症状により大体決まっています。人間だって、咳が出るのか、お腹が痛いのかなどの症状によって、お医者さんは疑う病気を見当つけますよね。樹木もおんなじです。ということは、まず樹木の全体の様子をよくよく観察し、どこに異常があるのかを発見することが、一番最初に大切なことなのですね。